「お客さんと話す時、何を話せばいいんだろう?」
「話したいけど、会話が続かなかったらどうしよう?」
こういった質問に答えます。
どうもひもなびと申します。
信金で8年間窓口係を担当してきた私が、今までに使ってきたお客様との会話をする上で最も大切だと思うことをお伝えします。
私は正直、お客様と話すことが本当に苦手でした。面白いことも言えないし気の利いたことも言えないし、愛想を振りまくこともできなかったので…
「こんな私とお客さんは話しても面白くないんじゃないか」
「誰も話したがらないんじゃないか」
そんな気持ちを抱えて働いていました。
でも、窓口係として働く上では客様との会話は避けては通れません。
会話が苦手な私でも「どうにかして普通レベルにお客様と会話が出来ないものか?」
そんな気持ちで色々と思考錯誤してきました。
雑談力や質問力といったトーク術について書かれている本を読んだり、自分の中でも会話のテンプレート的なものを作ったりもしていました。
確かにこのように、トーク術に関する勉強や自分なりの事前準備って大事ですし絶対に無駄にはなりません。
ですが、それ以上にもっと大事なことがあると私は思っています。
それは「お客様の事を観察する」という事です。
全ては相手を観察するところから始まる
お客様と会話をする時、「何を話そう」「何を話すべきなんだろう」と思うと、ついつい自分の中で会話の糸口を探してしまいがちですが、会話の中心となるのはあくまで「お客様」です。
「会話のヒントはお客様にある」
これがお客様との会話の本質だと思っています。
言い換えれば「どれだけそのお客様のことを知る事ができているか」
ということですね。
実際にお客様について多くを知っていればいる程、会話には困らなくなります。
例えば、お客様の趣味を知っていれば
「最近、〇〇は相変わらずやっていますか?」
と質問することができます。
例えば、本記事を書いているのは2月ですが、2月と言えば受験シーズン。
お客様に受験期のお孫様がいると知っていれば
「そこそろ受験のタイミングですよね?」
と声をかけることができます。
「お客様のことを観察しお客様のことを知る」
このことが何よりも大事なことだと私は思います。
どんなことでもいいのでとにかく観察
相手を観察することは、窓口係でお客様とコミュニケーションを図っていく上では基礎だと思っています。
具体的に私が意識していた点を紹介します。
-
来店の目的はなんなのか?
- 急いでいる感じなのか?
- よく来るお客様なのか?
- 初めて来店されたお客様なのか?
- いつもの手続きと違うことはないか?
- 通帳の履歴に変わった項目はないか?
- 住んでいるところは支店から遠いのか?
- 今日は休みなのか?
- 専業主婦なのか?
- 服装や身につけているアクセサリーはどんなものか?
観察だけでいいんです。正直、急いでいるお客様とは話すことができないことも多いです。
毎回毎回お客様とお話しをする機会はありません。
ですが、観察をすることを継続していくと、「普段と違う」ことに気づくことができます。
例えば、いつもは入金ばかりなのに今日の手続きは珍しく納税の手続きとかはよくあります。
そんな時は「税金って本当に高いですよね。」と一言声をかける事ができます
この声掛けから「本当そうなのよ!」と共感を得られ会話が盛り上がるといった事が何度もありました。
例えば、いつも来店されるお客様の服装やアクセサリーが普段と違っている場合もあります。
そんな時は、「今日は素敵なお洋服ですね」とか「その時計は初めて見ました」といったお声掛けができます。
そうすると「今日は習い事がある」とか「妻がプレゼントに買ってくれた」など、そのお客さんの趣味や家族の情報を教えてもらえます。
ダイレクトに「趣味はなんですか?」「家族はいますか?」って聞くと不自然ですが、何気ない気づきから声掛けすることで自然と会話が出来るようになり、求めている情報を知る事ができます。
いかにお客様との距離感を近づけられるか
普段との違いに気づき会話することには、一つ大きなメリットがあります。
それは、お客様の心理としては「この人は私のことを覚えていてくれる」と思うので、その時点でお客様との心理的な距離をグッと近づける事が出来るのです。
会話をする上でこの「お客様との心理的な距離感」は非常に重要です。
距離感が近ければ、同じ質問をしても返ってくる返事が全く異なるからです。
例えば「他の金融機関でも結構貯金してるですか?」という突っ込んだ質問も、普通ならかなり警戒されて本当の事は話してくれません。
ですが距離感が近いと、「そんな事ないよ~」と言いつつもなんだかんだ教えてくれる事があります。
結局「どれだけお客さんが自分を信頼してくれて話をしてくれるか」が重要なんですね♪
まとめ
お客様との会話の本質について
「まずはお客様を観察する」
「普段との違いに注目する」
「お客様との距離感を近くする」
以上の3つを意識することで、自然とお客様と会話できるるようになるはずです!
対人間なので、気の合うお客様やなんとなく苦手なお客様、色々なお客様がいて全てのお客様に好かれるというのは現実的に不可能です。
ですが、今回私が紹介させていただいた事は、どの人に対しても、またどの職員でも実践できる簡単な事。
実践することは誰でも出来ますので悩んでいる方はぜひやってみることをオススメします♪
私は、現役で働いている時は「あの人は苦手」と敬遠する前に、自分は相手に最大限の関心を寄せその相手に対して最低限の努力をしていたのか?と自問するようにしていました。
コミュニケーション能力は一朝一夕では身につきませんが、意識して努力することで必ずそのスキルは向上しています。
お客様との会話に苦手意識を持っている方は意識して試してみると、少しずつですが変わっていくと思いますよ!
基本的に窓口に来店されるお客様は「何かしらの目的」があって来店されます。 入金・出金・振込、口座開設のお手続き。 まずはお客様の目的を円滑かつ正確に処理することが、窓口係に求められる最も基本的な役割です。 どんなに楽しい会話や親のある対応をしても、それらは正確な事務処理があってこと意味のある行為であることは頭に入れておくといいと思います。 正確でスピーディーな事務処理ほど信頼を得られる確かな方法はありません♪
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